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あなたが知っておくべき5つのデータ管理コンポーネント

 本ブログはアピリオUSのテックブログにBobby Holmesが寄稿した記事です。 原文 ”The 5 Components of Data Management You Need to Know” はこちらからご覧いただけます。

 

はじめに

 みなさんはケーブルテレビに問題が発生した時のカスタマーサービスの対応にイライラさせられた経験はありますか?私個人の経験ですが、問い合わせをしてから45分も待たされた挙句、問題を解決するためにマネージャに確認する必要があると言われたことがあります。実際のところとしては、私の顧客情報を見つけることができなかったとのことでした。

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 後に、この問題の原因が私のアカウント情報が彼らの企業買収の一環から得られた情報で、合併後に両社のデータ統合をしていなかったため、問い合わせの際、現場で情報が入手できなかったということがわかりました。恐らく多くの方に共感頂けるかと思いますが、私はこの件について不満を抱きました。このようなケースは、満足度の低いカスタマー・エクスペリエンスだけでなく、不十分なワーカー・エクスペリエンス(エンプロイ・エクスペリエンス)の古典的な例です。私の問い合わせに対応してくれたカスタマーサービスの担当者も顧客である私と同様、顧客情報をすぐに得られないことにイライラさせられたことでしょう。全ての顧客データを読み込み可能なリポジトリに統合するアーキテクチャは、ワーカー・エクスペリエンスとカスタマー・エクスペリエンスの両方を向上させるだけでなく、データのクオリティ管理にも繋がります。

 

データ管理の重要な役割

 マスターデータ管理(MDM)は、データの正確性、一貫性、および説明責任を目的とし、特にエンタープライズ企業の情報を扱う際の指針となります。MDMでは重複データの削除や変化するデータセットを標準化するように設計されており、その結果、エラーのリスクを低減することに繋がります。正しく実装された場合の最大のメリットは、データ駆動型の意思決定のスピードと俊敏性を向上させることにあります。データ管理には5つの重要なオペレーティングモデルのコンポーネントがあり、そのうちの1つでも欠くと、データのクオリティを維持するのが難しくなります。

 

1. データ

 データのクオリティとキャプチャはMDM戦略の基本です。データが不正確(例えば、顧客名や製品の誤りなど)であったり、更新されていないなどの場合、まずはデータのクレンジングから始める必要があります。データクレンジングは多大な労力を要しますが、この作業を行うことで将来チームの頭痛を和らげることになります。

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2. プロセス

 MDMの戦略と実行の多くはIT主導の作業ではあるものの、必ずしもITチームのみのソリューションとして誤解されるべきではありません。MDMの目的は、正確なデータによって、より速く、より良いビジネスの意思決定を可能にすることです。それには、ITとビジネスの連携で最大化されたMDMの価値と、データのエンドツーエンドのフローからなるビジネスプロセスが重要となります。従業員がどのようにデータにアクセスし、新規の情報を入力してトランザクションを実行するかという一連のプロセスは、処理時間を短縮し、クオリティを高めるために注意深くマッピングする必要があります。そして、最終的にワーカー・エクスペリエンスとカスタマー・エクスペリエンスを改善することにもなるのです。

 

3. 人材

 恐らくほとんどのITプロフェッショナルがご存知のように、MDMは、一度限りのプロジェクトではありません。組織に取って最も貴重な資産の一つであるデータのクオリティを維持するためには継続的な努力が必要とされます。データクオリティ、データガバナンス、およびデータ・ソーシングのために特定の役割をチーム内に設けることで、より集中的な努力を可能にします。これはプログラム全体の責任者を1名設けるのとは対照的です。役割の定義、ガバナンス、および定義されたプロセスは、協調性を確保し、チームの能力を最大限に引き上げるサポートをします。組織の規模によっては、MDMプログラムの担当者は上司(または同様に高い役職の方)に報告する必要もでてきます。

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4. ガバナンス

 データガバナンスは、組織全体で管理されているデータ資産を保護する上で極めて重要です。とりわけ、組織内の完全なデータのライフサイクルを管理するために、データクレンジング、データクオリティ、およびデータソーシングなど、特定のタスクにデータスチュワード(責任者)を設けることにより、説明責任を全うすることができます。データガバナンス・モデルの主な成果物は、クロスファンクショナルおよび主要メンバーの役割と責任、データ定義、コンプライアンス基準、プロセス、コントロール、およびデータセキュリティを含みます。組織がMDMプロセスのどの地点にあるかに関わらず、データガバナンスの組織に所属するメンバーは、ガバナンスの定義を明確にする必要があります。MDMのガバナンスは、大企業のデータガバナンス・モデルの一部であることがほとんどです。その中核となるデータガバナンス・モデルは、本ブログで紹介している他の4つのコンポーネントのコーディネートと責任を保持する役割を担います。

 

5. テクノロジー

 テクノロジー抜きでMDMをすることは不可能ですが、テクノロジーがプロジェクトの主体になってはいけません。テクノロジーはあくまでMDMを可能とするツールということを念頭に入れる必要があります。MDMテクノロジーの市場は成熟段階の手前にあり、まだまだ成長過程にあります。また、この分野はビッグデータやIoT(モノのインターネット)の発展から企業から注目を集めています。

 

まとめ

 主に構造化データでMDMを開始するか、またはリソースを駆使して非構造化データを含めてプロジェクトを遂行するかは場合によるかと思います。いずれにしても、MDM戦略ではデータモデリング機能、スケーラビリティ、レイテンシ、およびセキュリティ周りのコア要件を特定する必要があります。要件定義と社内のリソースを慎重に検討することが重要です。仮にMDM戦略のサブセットが分析機能向上を目的とした場合、下流のビジネス・インテリジェンス(BI)ツールをサポートするテクノロジーを考慮する必要があります。市場が進化している今、恐らくビジネス・ニーズのすべてをサポートする単一の技術は存在しないと思います。そのため、組織のニーズに合致した最適なソリューションを提供するためには、優先順位付けが重要な鍵と考えられます。

 

Appirio