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カスタマー・エクスペリエンスの向上に必要とされるワーカーの声

 本ブログはアピリオUSのクラウドブログにZoe Schifferが寄稿した記事を抄訳したものです。 原文 ”Want Better Customer Experience? Listen to Your Employees” はこちらからご覧いただけます。

 

はじめに

 これまでに業務効率や仕事場の活性化など、仕事に関する問題や解決策について考えたことはありますか?周りの同僚が同じことを考えている可能性があっても、これまで客観的に知り得る術はありませんでした。カスタマーが主役の今日、自社の商品やサービス改善のため、企業はますますリアルタイムの顧客からのフィードバックの重要性を認識していますが、残念ながら企業の多くは現場のワーカーにフィードバックを求めていません。トーマス・エジソンがかつてこのように述べています。「好機というものは見えないように覆われていて、一見日常の作業と区別がつきません。そのため、ほとんどの人は見逃してしまうのです。」

 顧客と接することの多い現場のワーカーは、顧客や自社ブランドの経験について既に多くのことを知っています。現場のワーカーは、顧客が「いつ」「どのような」不満を抱いているかを理解しており、多くの場合、このような問題をどのようにして解決するかを知っています。しかし、多くの企業は顧客とのやり取りに関するフィードバックや、クレームに関する改善策をワーカーから吸い上げ、カスタマー・エクスペリエンス(顧客体験)を高めることが上手く出来ていません。Medallia Institute*の調査によると、回答者の56%は自社の慣行を改善するための提案があると回答するものの、全体の約30%は、企業からの調査が年に一回またはそれ以下と回答しています。また、全体の50%以上が、カスタマー・エクスペリエンスを改善するために企業が適切な質問をしていないとも回答しています。

*Medallia Instituteとは?
顧客からのフィードバックをリアルタイムで収集するサービスおよびソフトウェアを提供しているMedalia社の関連会社。Medallia社のプラットフォームを活用し、カスタマー・エクスペリエンス向上を目的としたサービスを提供。

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カスタマーとワーカーの相乗効果

 企業がワーカーとカスタマーの両方からフィードバックを収集するようになると、商品やサービスの向上は計り知れません。両者のフィードバックを統合したシステムは、ワーカーを業務改革のエージェントに変え、ワーカーとカスタマーの相互作用についてより深い理解を提供することが推察されます。これにより、企業は顧客が感じている問題をより正確に特定することができるようになり、顧客とより良い関係を築くことができます。

 それではなぜ、ワーカーのフィードバックを反映したシステムやこれらの利点を認識している企業をそれほど見かけないのでしょうか?

 Medallia社のリサーチ・シニアディレクターであるベス・ベンジャミン(Beth Benjamin)氏によると、ワーカーとカスタマーのフィードバックを統合しようとする企業はいくつか大きな問題に直面すると述べています。多くの場合、顧客のフィードバックはマーケティングや運営部署などで管理される一方、ワーカーのフィードバックは人事部によって管理されることが多いのが一般的です。異なる部署間で収集および管理されている2つのデータを統合するには、マネージメントが一緒になり、ワーカーとカスタマーのフィードバックを反映したシステムの再構築と業務フローの改善を全社レベルで行う必要があります。

 両者のフィードバックを統合したシステムの設計は難しいものです。また、マネージメント層は最善の選択をしていると思っていても過ちを犯すこともあります。最も一般的な3つの過ちは次の通りです。

 

#1:経営戦略に寄与しないシステムを設計

 ワーカーとカスタマーのフィードバックを統合したシステムの恩恵は、経営戦略に沿った形で設計されて初めて生まれます。まずは、「カスタマー・エクスペリエンスを簡素化し、最小限のプロセスで達成することを試みる」、または「問題を解決し、サービスまたは商品提供のためにコストを削減しようとしている」など明確な目標を設定することが大切です。ビジネスの明確な目標がないまま大量のデータを収集しても、重要な意思決定の指標には成り得ず、また生産性のある変革をもたらしません。ワーカーとカスタマーの双方からのフィードバックが企業の目標に関わるアクションにどの程度影響するかを明確にして行きましょう。これにより優先順位づけができるようになり、両者に適切な質問ができるようになるのです。

 

#2:あまりにも頻繁に、または十分でない頻度でフィードバックを収集する

 あまりにも頻繁にワーカーにアンケートをお願いすると、疲れてそのうち回答してくれなくなる恐れがあります。その一方で、十分でない頻度で調査を行うと、問題への対応が遅くなる可能性もあります。データの収集のタイミングには微妙な境界線があることを理解しましょう。ワーカーのフィードバックの収集頻度は、収集後にアクションに移せるペースを考慮することが大切です。フィードバックに応じて変更を行うことで、回答に対し実際に耳を傾け、行動を取っていることを確認してもらいましょう。


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#3:懸念点を伝える戸惑い

 アンケートに懸念点などの回答を行うことで、負の影響があることを心配するワーカーも見られます。これには、難しい問題を報告したワーカーに対し報酬を与えるなどし、またそのフィードバックによってビジネスの進展を認識することによって、このような考え方に対応します。 最終的には、フィードバックを統合したシステムは、ワーカーとカスタマーの両方から学ぶことで、企業の彼らに対する応答をより早くすることに繋がります。ただ、この統合システムは時に用心が必要です。後に何らかの原因で手痛い思いをさせられる可能性を見落とすことが考えられます。顧客とワーカーのフィードバックを反映したシステム設計の詳細について、Medallia社のハーバード・ビジネス・レビューの記事「Listen to Your Employees, Not Just Your Customers」をぜひ参考にしてください。

 

おわりに

 アピリオではお客様の次世代のワーカー・エクスペリエンス(社員体験)およびカスタマー・エクスペリエンス(顧客体験)の実現を、最新のクラウドテクノロジーを活用して支援しています。この考えをビデオ「Appirio - The Virtuous Cycle 」で紹介しています(字幕をオンにすると日本語の字幕が表示されます)。更に詳細をご希望の方は、Salesforce World Tour Tokyo 2016でアピリオのブースにお立ち寄りください。アピリオのクラウドエキスパートが皆様の疑問や悩みにお応えします。

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